6.清浄山禅興寺「まほろば百選~未来への伝言~」
6.清浄山禅興寺【吉田地区】
文永2年(1265年)、臨済宗瑞巌円福禅寺開山の法身性西が開山した寺で、黒川郡における臨済宗の
最も古いお寺とされています。寺号を長福寺と称し、このあたりは長福寺囲いと呼ばれています。
開創の翌年、火災で堂宇を焼失しましたが、寛文10年(1670年)、松島瑞巌寺百二世・大領義猷和尚
(敕諡本光瑞如禅師)によって再興され現在に至っています。
大領義猷和尚は吉田の出身で父は鈴木氏、曽祖父の代より黒川氏に使える武功の臣でした。幼少にして
瑞巌寺百世洞水東初和尚の弟子となり、洞水門下の一哲、鵬雲東博和尚の法を嗣いだ道学兼備の名僧で
あったとされています。大領和尚は元禄3年(1690年)1月2日、世寿61歳で示寂しました。禅興寺の裏山の
中腹に師の塔が建っています。
観音堂、中興開山の大領義猷和尚が招来した渡来の三尊仏を拝することができます。池泉、山門、開山塔
など見るべきものが数多くあります。