民謡「お立ち酒」発祥の地

更新日:2024年03月01日

 婚礼に欠かせない唄として全国的に愛唱されている民謡「お立ち酒」は、大和町のシンボルである七ツ森の麓、宮床の地が発祥です。
 清くおおらかな、しかも優しさがにじみでるような、人の情けを感じる民謡です。

夕焼けの山々と田園を背景に、赤文字で民謡が書かれている写真

民謡「お立ち酒」歌詞

民謡「お立ち酒」歌詞

1番  お前お立ちか お名残惜しい

     なごり情けの くくみ酒

 

2番  今日のめでたい 花嫁すがた

     親も見とれて うれし泣き

 

3番  目出度嬉しや 思うこと叶うた

     末は鶴亀 五葉の松

「お立ち酒」のいわれについて

昭和56年3月に東北歴史資料館で発行した「南川の民俗」には、


(見参)この日の夕方、嫁は嫁ぐ家に向かう。

嫁に付き添うのは、ヨメゾイ・親戚の者たちで、ゲンザンに来た婿方の人数により、一人くらい多い人数にする。

嫁が出発するときは、「お前お立つか、お名残おしきや・・・」と歌いながら黒椀で酒を飲ませる。

これを”オタツサケ”と呼んでいる。

さらに門口を出るときには、長持唄を歌って送った。


とあります。

さらに遡って昭和30年4月に発行した「宮床村史」の中では、


(婚礼)婚礼の当日になると、仲人夫妻は結納及貰状と雌雄の蝶をつけた樽に酒一升を入れ、婿の近親を伴って呉れ方に至る。

此の時近親の数は必ず偶数である。

呉れ方を客間に通し、のしを進める。之をおてかけという。

次に両方の近親の会見がある。引続いて仲人は結納貰状を主人に渡し、主人から呉状を受け取る。

・・・・・・終って祝宴に移ると仲人夫妻に金銭又は呉服物などを贈る。

謡二曲即ち四海波・長生・さんさしぐれ三番、此の間大盃を廻す。

終りに謡曲修めなりをうたって式を閉じ、仲人は新婦を伴って出立をする。

此の時、「お立ち酒」といい酒をすすめ、歌をうたいながら門送りをする。


と記しています。

昭和62年から開催している「お立ち酒全国大会」

本町の誇りとしております、この民謡の普及と保存伝承を行うべく、毎年11月に「お立ち酒全国大会」を開催し、全国各地の民謡を愛する皆さま方に参加いただいております。

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